仕事中のほとんどを車内で過ごすトラック運転手は、太陽の光を浴びて日焼けしがちです。
日焼けした肌は健康的なイメージがありますが、中にはあまり日焼けしたくないというトラックドライバーもいるでしょう。また、若いうちは日焼けを気にしていなくても、対策せずに日差しを長期間浴び続けていれば将来お肌にトラブルが発生するかもしれません。
この記事では、トラック運転手におすすめの日焼け対策などについて詳しく解説します。ぜひ適切な日焼け対策の参考にしてください。
トラック運転手の日焼けには特徴がある
国産車は右ハンドルなので、右半身の方が多く日差しを浴びます。そのため、トラック運転手をしていると体の右側の方が日焼けしやすくなります。長期間トラック運転手をしている人の中には、右側にシワやシミが多くできている人も少なくありません。
過酷なトラック運転手を長年勤めた勲章ともいえますが、日焼けによって目や皮膚に悪影響が出る可能性もあります。
日焼けによる悪影響は?
ここからは、無防備に日差しを浴びることによる悪影響について解説していきます。どのような悪影響のおそれがあるのか把握すると、面倒になりがちな日焼け対策を続けるモチベーションを保ちやすくなるでしょう。
光老化
長年に渡り日光に晒され続けると、防御反応として光老化がおきてシミやシワ、たるみが現れます。
加齢による老化とは異なり、お肌の張りを保つ膠原線維や弾性線維がダメージを受けます。真皮の下にある皮下組織も支えが弱くなり、シワやたるみができてしまいます。
また、お肌の表面にある角層の下、表皮の細胞にメラニンという黒っぽい色素がたまり、シミの原因になってしまいます。
皮膚がん
日焼けによる光老化はがんの発生因子といわれ、それまでに浴びてきた紫外線の量が皮膚がんの発生に関与していると考えられています。紫外線が原因で皮膚に好発する最も多いがんは、基底細胞がん、次いで有棘細胞がんです。
トラック運転手はキツイ仕事なので日焼け対策は面倒かもしれませんが、過剰に日焼けしすぎないように注意が必要です。
白内障
あまり知られていませんが、目も日焼けします。紫外線を浴びて角膜が傷むと、目が痛くなったり、しょぼしょぼしたりといった症状が出ることがあります。紫外線によるストレスが長く続くと、白内障につながるおそれもあります。
白内障は症状が進むと手術して治療することになります。仕事に影響が出ないよう、目もしっかり日焼け対策し、定期的に眼科健診を受けることをおすすめします。
おすすめ日焼け対策【4選】
トラック運転手におすすめの日焼け対策を4つ紹介します。
ちょっとしたケアの積み重ねで、数年後の見た目に大きな差が出てきます。簡単にできることばかりなので、ぜひ習慣化してみましょう。
手袋
トラックのハンドルは、乗用車のハンドルよりも水平に近い角度で付いています。そのため、手の甲側が上を向くことが多く、手の甲が日の光に当たりやすいのです。
長袖の時期も手の甲は露出していますから、手袋をしていないと一年を通して運転中に太陽光を浴びることになります。
日焼け対策としてドライビンググローブを使用するとよいでしょう。ドライビンググローブは疲れの軽減にも役立つため、特におすすめしたいアイテムです。
長袖インナー
夏は会社の制服が半袖の場合がほとんどなので、腕が日焼けしがちです。
重ね着しても問題ない会社なら、下に長袖のインナーを着るのがおすすめです。夏場に重ね着をすると暑そうですが、近年の機能性インナーは性能が優れています。接触冷感や吸水速乾機能があるインナーを着ると、半袖一枚より快適に感じる人も多いようです。
インナーは腕にぴったりしているので、荷物の積み下ろしの際も袖が邪魔になりにくいでしょう。
サングラス
運転の仕事を長く続けるためにも、目を大切にする必要があります。サングラスで紫外線から目を守りましょう。
サングラスは日本工業規格(JIS)の規格に沿った、運転するとき用の製品を選びましょう。
日焼け止め
顔や首筋の日焼け対策におすすめなのは日焼け止めです。
SPF30と表示されている日焼け止めは10時間、SPF50だと16.6時間の間、紫外線B波(UVB)をブロックして肌が赤くなるのを防止してくれます。
また、PAは紫外線A波(UVA)を防ぐ効果の指標です。PAの後の+が多いほど効果が高く、最も効果が高いのは「PA++++」です。
日差しを浴びる時間の長さや、季節に合わせて選びましょう。
違法・グレーゾーンの日焼け対策
トラック運転手になると、ギラギラ日差しが照りつける日でも仕事として運転しなければいけません。日焼け対策はしっかりしたほうがいいですが、違反にならないように注意が必要です。
ここからは、違反・グレーゾーンの日焼け対策について解説します。
カーテン
運転席と助手席のドアガラスにカーテンや日よけを付けて走行するのは、道路交通法第55条第2項で禁止されている運転者の視野を妨げる行為になります。
免許の停止になるまで点数がたまると、仕事できなくなります。
また、会社の名前が入ったトラックで違反すると、会社に迷惑がかかるおそれがあります。
日差しが強くてもカーテンや日よけを付けたまま走行するのはやめましょう。
カーフィルム
車のガラスにカーフィルムを貼るのは、まぶしさの軽減や日焼け対策として一般的です。
けれども、トラックの日焼け対策としてはおすすめできません。道路運送車両法において、フロントガラスや運転席、助手席のドアガラスは可視光線の透過率が70%以上と定められています。近年では、赤外線や紫外線をカットする効果があるガラスが使用されていることが少なくありません。
自分でカーフィルムを買って貼ると、70%を下回ってしまう可能性があります。基準を下回らないためには、可視光線透過率測定器があるフィルムの施工業者に依頼する必要があります。しかし会社所有のトラックを業者に預けてフィルムを貼ってもらうのは現実的ではありません。
別の方法で日焼け対策しましょう。
サンバイザー
アクリル板などの後付けサンバイザーは、気軽にまぶしさ・日焼け対策できるアイテムです。
けれども、地域によっては「車検OK」などとうたった商品でも車検に通らないケースがあります。
違反とは言い切れませんが、会社のトラックで使用するのはおすすめしません。
夜間ドライバーなら日焼けしない?
夜に運行する路線のトラック運転手は、日中に運転するドライバーよりも日差しを浴びる時間は少なめです。けれども、稼働する時間帯によっては夕方や明け方に日差しを浴びるため、まったく日に当たらないのは難しいのではないでしょうか。
また、夜間の仕事は生活リズムを整えるのが難しいため、体力的にも精神的にも日中の仕事よりハードです。
日焼け対策を目的に夜間のドライバーになる前に、よく検討した方がよいでしょう。
まとめ
トラック運転手におすすめの日焼け対策などについて解説しました。
長時間運転するトラック運転手にとって、日焼け対策は必須です。ぜひ若いうちから、しっかり日焼け対策していきましょう。
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